水?氷?接着剤?+17℃で凍る不可思議な液体!

ESチャックとは

日米2カ国で特許を取得している、常温に近い温度で凍結固定し加工を行う工法技術です。
精密平面研削盤、ロータリー研削盤、スライシングマシン、マシニングセンター、円筒研削盤、旋盤、
ダイシングソーなどに使用できます。
環境に優しい特殊な低温凝固剤を使用し、ワークを簡単に固定します。 

特許取得済

他のチャッキングシステムとの比較

ワックス接着   バキュームチャック
×接着層が厚く、ワークの傾きが発生!
  ×曲がりや反りが大きいと着かない!
×高温に温めて接着するのでワークが歪む!   ×薄く曲がったワークは、矯正されてしまう!
×洗浄が大変!    
     
マグネットチャック   ESチャック
×薄いワークは矯正されてしまう!
  ワークが歪み無く接着出来る!
×非磁性材が着かない!   洗浄が簡単!
     

ESチャックの特徴

1. 凍結固定   5. 常温で取り外し
一般的な固定方法では固定困難なワークを確実に固定し、安定させます。   常温の水で取り外し、洗浄できます。
     
2. ワークを歪ませない   6. 低温凝固剤は揮発性
ワークへの固定ストレスを与えない為、加工精度を高めます。   ワークの取り付け・取り外し・洗浄時間を半減出来ます。
     
3. 接着層が薄くて堅い   7. コスト削減
低温凝固剤の膜厚は約1μmの為、高さ精度や、平坦度が出しやすくなります。   ワックスやテープの使用時と比較して、刃物の寿命が延びます。ドレスの回数が従来の1/3程度に減少します。(当社比)
     
4. 水溶性研削液が使える   8. 環境対策に貢献
凝固剤が撥水性の為、従来の冷凍チャックと比べ、加工中にクーラント液(但し、水溶性)を自由に使用することができます。   ワックス接着方式にて発生する環境汚染の対策に貢献できます。(ISO9001、ISO14001、RoHS規制対応済み企業への納入実績あり)
     

ESチャックの構成

冷却水装置プレートならびに研削(切削)液を冷却する装置。-10℃〜+10℃の範囲で使用します。機外準備プレート 外段取り用の冷却プレートです。あらかじめ、ワークと治具を凍結固定させる為に使用します。低温凝固材 液状のMW-1とペースト状のKYペーストがあります。チャックプレート工作機械に乗せる冷却プレート。使用しない場合(タイプA)と使用する場合(タイプB)があり、用途により使い分けします。

タイプ別の特徴

タイプAの特徴   タイプBの特徴
1. チャックプレートを使用しないタイプ。   1. チャックプレートを使用するタイプ。
     
2. クーラント液をかけることにより凍結を維持する方式で、ウェット加工に適する。   2. チャックプレートの表面はバキューム溝が彫られている為、治具プレートをワンタッチで交換することが可能。
     
3. ロータリー研削盤、旋盤、円筒研削盤など、テーブルが回転するような機械にも使用できる。   3. チャックプレートを冷却する方式で、ウェット加工及びドライ加工に対応できる。
     
4. タイプBに比べて安価である。   4. チャックプレートは冷却水の循環方式であり、メンテナンスフリーである。
     

設置例(平面研削盤)

設置例(平面研削盤)

ESチャックの使い方

1.常温の状態で、治具に低温凝固材を塗布し、ワークを乗せます。
2.機外準備プレートに治具を乗せ、凍結固定させます。
3.チャックプレートに凍結固定させた治具を取り付けます。
4.冷却した研削(切削)液をかけ、凍結を維持しながらワークの加工を行います。
5.加工が完了したら、チャックプレートから治具を外します。
6.温水をかけるなど、常温より高めの温度にし、低温凝固剤を解凍させます。

冷却水装置仕様

冷却水装置仕様

低温凝固剤

ESチャックでは仮接着剤として、特殊な低温凝固剤を使用しています。使用方法としては、17℃以下に冷却し、凝固させて接着します。液体タイプとペースト状のタイプとがあり、用途に応じて使い分けを行います。
特徴 1. 凝固点が約+17℃である為、プラスの温度で加工が行える。
2. 撥水性がある為、水溶性のクーラント液を使用した加工が可能。
3. 人体に与える影響がほぼ無い。
4. 加工物に対する化学反応が無い。
MW-1(液体タイプ)   KYペースト(ペーストタイプ)
MW-1(液体タイプ)
特徴
比重は水とほぼ同じ。表面張力が水の1/4程度である為、膜厚が約1μmとなる。揮発性があり、洗浄の必要性がない。

用途
ある程度の精度が出ている加工物に使用します。膜厚が1μm程度である為、精度(平行度、平坦度)が要求される場合に有効です。
  KYペースト(ペースト状タイプ)
特徴
20μm程度の水溶性の粒子を含んでおり、水洗浄が可能。

用途
精度が出ていない加工物や、接着面に空洞があり、接着面積が少ない場合など、隙間を埋めて接着する場合に使用します。また、MW-1で接着した時の補助的な役割で使用します。

ESチャックの効果事例

事例No.1セラミック小径穴部品 セラミック小径穴部品
材 質 黒ジルコニア
形 状 パイプ形状ツバ付き
穴 径 φ20μm
工作機械 円筒研削盤
問題点 穴に入ったワックスが取りきれず、不良品になってしまう。
効 果 低温凝固剤「MW-1」は揮発性がある為、洗浄不良が無く
なった。
セラミックウエハー 事例No.2セラミックウエハー
材 質 PZT
サイズ φ50mm× t3.0mm
反 り 0.01mm
工作機械 平面研削盤
目 標 t0.13mm±0.005
問題点 ワックス接着では傾きが出て割れてしまう。
加工が出来たとしても、外せない。
効 果 低温凝固剤「MW-1」の膜厚は1μm程度である為、傾き
が出ない。加温すると溶けて剥がれる為、剥離が簡単。
事例No.3ポーラス状セラミック ポーラス状セラミック
材 質 多孔質SiC
サイズ □100mm×t5.0mm
工作機械 平面研削盤→スライサー
加工後 40mm×5mm×t3.0mm
問題点 ワックスの洗浄不良により、2割の不良が発生。
効 果 低温凝固剤「MW-1」は揮発性がある為、洗浄不良が無
くなった。
歯車 事例No.4歯車
材 質 SCM415浸炭焼入
サイズ 外形φ120mm×内径φ96mm×t8.3mm
反 り 0.1mm〜0.13mm
工作機械 平面研削盤
目 標 t8.0mm 並行度10μm 平面度5μm
問題点 マグネットチャックにより、ワークが矯正され精度が出
ない。
効 果 歪みを与えずに固定が出来る為、片面1回ずつの研削
を行う事で、目標公差が達成出来た。
事例No.5超硬カッター 超硬カッター
材 質 超硬
サイズ 160mm×27mm×t0.6mm
平面度 0.04mm
工作機械 平面研削盤
目標寸法 t0.1mm
問題点 マグネットチャックに付かない。
ワックスでは傾きが出てしまう為、精度が出ない。
効 果 歪みを与えずに固定が出来るため、3回の研削にて t0.1mm、反り5μm、平面度10μmを達成。
機械部品 事例No.6機械部品
材 質 S45C(レーザー加工→焼鈍処理)
サイズ 345mm×190mm×t9.0mm
工作機械 平面研削盤
目標公差 平面度20μm
問題点 マグネットチャックによりワークが矯正され、精度が出
ない。
効 果 歪みを与えずに固定が出来る為、片面1回ずつの研削を
行う事で、目標公差が達成出来た。
事例No.7設備部品 設備部品
材 質 SUS303 引き抜材
反 り 0.1mm〜0.2mm (ねじれている)
サイズ 407mm×18mm×t7.0mm
工作機械 マシニングセンター
公 差 ±20μm
問題点 メカクランプによりワークが矯正され、精度が出ない。
効 果 安全の為、凍結固定後にメカクランプを行う。
歪み無く固定が出来る為、目標公差が達成出来た。
機械部品 事例No.8機械部品
材 質 アルミダイカスト
サイズ 350mm×120mm×t10.0mm
工作機械 マシニングセンター
公 差 ±20μm
問題点 上面全面と側面の加工が有り、クランプする場所が無い。
効 果 埋め込みの治具を作成し、凍結固定を行った。
メカによるクランプをしていない為、上面全面と側面の
加工が可能。

加工サンプル

超硬カッター研削加工 SUS304板材 切削加工
超硬カッター研削加工 SUS304板材 切削加工
 
鋼球 研削加工 セラミックス 研削加工 ガラス コアリング加工
鋼球 研削加工 セラミックス 研削加工 ガラス コアリング加工
     
アルミ切削加工(加工後板厚0.5mm 小径歯車 研削加工
アルミ切削加工(加工後板厚0.5mm) 小径歯車 研削加工
 
その他非磁性材の加工や、薄い磁性材の反り取りに最適です。